露出がかなりアンダーな画像の補正(Hyper-Paint チュートリアル 使い方 講座)

下の画像はデジタルカメラで撮りましたが、かなり露出不足になってしまいました、普通これくらい暗い画像の補正は簡単ではありませんが良くみると暗い部分も全く真っ黒に潰れてしまってはいないでいくらか階調が残っていますので補正することができます。



全体に暗いので色相フィルタを開きALLのスクロールバーを動かしR,G,Bの全ての値を55として実行します。



明るさとしてはほぼ適正に近くなりました、しかし全体に色あいが弱すぎます。


そこで彩度フィルタを開き強度を50として実行します。下側がまだ色味が弱い感じなので、グラデーションウインドウを開き下に向かって強くなるように設定し彩度フィルタを再び実行します。




これで明るさと色の濃さほぼ適正になりました、しかしよくみるとコントラストが足りない感じがします。



コントラストフィルタを開き、強度を35にして実行しました。
コントラストを変えるにはトーンカーブでも行うことができますがトーンカーブの場合はコントラストを強くすると彩度が同時に上がり、コントラストを弱くすると彩度が下がります、ここのコントラストフィルタの特徴として彩度は全く変えることなくコントラストだけを変えることができますので画像をレタッチする場合には使い易いと思います。



これでほぼ綺麗で適正な画像が出来あがりました。

露出が不適正な写真の補正では、よく調べてみると黒く潰れた部分や白くとんだ部分にいくらか階調が残っている場合があり明るさを補正することによって綺麗な画像にすることが出来る場合があります、しかし明るさを補正しただけでは、彩度(色の濃さ)やコントラストが弱いことがほとんどなので彩度とコントラストを強めてやることによって、できるだけ見栄えのよい写真にする必要があります。


露出が不適正な写真の補正を少し論理的に説明してみます、下図の4と5は露出が不適正な補正不能な画像のヒストグラムの例です、ヒストグラム自体がアンダー側あるいはオ-バー側に大きくずれていてヒストグムの範囲の限界を超えてはみだしています、Bの部分のはみ出している部分は失われたデータを表し、Aの部分は残っているデータを表しています、つまりこういう画像は露出が不適切だったために失われたデータが多く補正しても綺麗で見栄えのある画像を作ることができません。
一方6の画像は大きくアンダー側にヒストグラムが偏っていますが、ほぼ全てのデータが残っていますので補正によって救済することが可能です。


6の補正可能な画像を補正する場合、全体にアンダー側に偏っていますのでまず全体を明るくしてヒストグラムが中央にくるように補正します。次にヒストグラムの幅が狭いつまりダイナミックレンジが狭くコントラストが弱いですのでコントラストを強めたりダイナミックレンジを広げる補正を行います、補正後が3のヒストグラムの画像になります。その他には彩度も弱い場合が殆どですので彩度も強くして適性で綺麗な画像に補正してやります。

なおVer.9.3I以降は色相フィルタや彩度、コントラストフィルタ等のボタンを押すとヒストグラムウインドウが開きますのでこのヒストグラムを見ながら最適な補正を行うことができます。

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