回転や縮小処理の精度や補間についての説明(Hyper-Paint チュートリアル 使い方 講座)

コンピュータ画像を任意の角度で回転した場合、回転してできた画像は元画像よりかなり画質が落ちてしまうことがあります。
理由はコンピュータの画像がデジタル画像であり画像位置が全て整数で表される座標で表されていることに由来します。

例えば上図で1つ1つの桝目が画像の1つ1つの点を表しているとします。そこでその中の1つの点Aを任意の角度だけ回転すると計算結果は整数とはならず小数点以下が付きそのままでは画面の桝目にそのままでははまらないBの位置にきてしまいます。ところがBのような中途半端な位置に置くことが出来ないため赤枠の1か2のどちらかに置くことになります。小数点以下を切り捨てた場合は1に、切り上げた場合は2の位置に置くことになりますが、これら位置は計算結果の位置と実際には違いますから当然回転された画像はいくらかくずれ画質が落ちてしまうことになります。
画質を出来るだけ落とさないで回転するためには補間の処理を行います。補間を簡単に説明すると位置がずれる分だけ色自体多少違ってくるはずですから隣のピクセルの色を加味してやることによってできるだけ回転したピクセルの位置に応じた正しい色を置くことによりできるだけ良い画質を保つ必要があるわけです。
図では横だけずれた絵になっていますが、実際には縦にもずれますから、そちらの処理も必要になります。
縮小処理の場合、縮小によって縦と横のピクセル数が少なくなってしまいます。ですから単純に縮小すると失われるピクセルが多く出てしまって結果的に画像情報が多く失われ画質が低下してしまいます。縮小の場合も計算結果が小数点以下の値を持っているためにコンピュータの画像を納める桝目にぴったりはまることが殆どないので画質が低下してしまいます。ですからできるだけ画質を低下しないで縮小するためには元の画像情報を残すことと回転の場合と同様の補間が必要になります。

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